一文について前回はまとめましたが、確認です。気楽にやられてください。
問題1 次の文章はいくつの文からできていますか。
たばこは、本来、日本になかつた植物である。では、いつ頃、舶載されたかというと、記録によって、年代が一致しない。あるいは、慶長年間と書いてあったり、あるいは天文年間と書いてあったりする。が、慶長十年頃には、既に栽培が、諸方に行われていたらしい。それが文禄年間になると、「きかぬものたばこの法度銭法度、玉のみ声にげんたくの医者」という落首が出来た程、一般に喫煙が流行するようになった。――
問題2 次の文章から貴志の心の中で思っている一文を抜き出しなさい。
貴志は夏休みを利用して母の実家にやってきた。四国のとある小さな海辺の町である。何かが変わるといいと思った。貴志は毎朝早く堤防に行くと海鳥の鳴く声に耳を傾けながら、釣りの仕掛けを手際よくつけると、自分の選んだポイントを再確認する。そうこうするうちに後から祖父がやって来るのだ。
答
問1は5文
問2:「何かが変わるといいと思った。」
どうでしょうか?
問1の文章は読みにくい部分もあったかと思いますが、句点の数を間違わず追っていくことができれば5つの文で正解です。読点も多かったりで少し意地悪な文章でした。すみません。
この文章、実は読みにくさを利用して小学生の音読用プリントの一つにしています。慣れてくるとかえって調子良く読めたりします。子供の慣れる力というものは素晴らしいです。自信がついてくると積極的に「先生~今日は音読テストするの~!」と自信たっぷりです。
問2は心の中の言葉を探してからの一文です。
「変わるといい」では「部分」になるのでバツになります。
きっちり一文か、部分かを読み切ってください。
さて、
前回から読解基礎の確認を書き始めましたが、
「基礎」とは簡単なことでは決してありません。
そう見えることもありますが、
意味は違います。
基礎とは、これから学ぶ多くの事柄を受け入れ整理するための
大事な約束事の集まりでもあります。
ですからそれを飛ばす、あるいは大体分かっているからいいやでは、
基礎の上に立派な建築物が建てられません。
これは塾でも口を酸っぱくして伝えています。
だいたいOKで流してしまうと、
たとえば、文法基本事項でも、
主語と述語の関係、なかなか定着しない状態になったりします。
すると上に積み重ねることができません。
以前、国語力は積み上げですと書きましたが、このことでもあります。
この辺りはだいたいではいけません。
100%しっかり確実にです。
一文の定義と言えども大切。
ちょっと一文にこだわってしましました。
次回はその理由をさらっとお話しして次に進みます。
読んでいただき、ありがとうございました。
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