こんにちは。
土曜日のスタッフブログ担当の大場です。
本日は、一人の中学受験経験者として、受験を終えた君たち、そしてこれから受験を迎える君たちに私の経験をお話ししたいと思います。
私は小4になった頃から塾に通い始めました。
今もエース学院で使っている、四谷大塚のシリーズで勉強をし、週末には週例テストを受けていました。
(その名残で、私の中の算国理社のイメージカラーはシリーズのテキストの色のままです。)
はじめは親の意向や周りの環境で、「なんとなく」受験勉強を始めたような気がします。
どうしても覚えられなかったり分からなかったりして、塾の先生の手を焼かせたり、
家で宿題や復習をなかなかやらずに好きな事をやっていて母に怒られたり、
テストの結果で一喜一憂したりしていました。
そして迎えた中学受験。
私は中堅の女子校を3校受けました。
2月1日に第1志望の学校を受けた私は、後から思い返すとがちがちに緊張していたようです。
テストを終え、「『雲母』ってなんて読むの?うんも?うんぼって書いちゃった!」
と言った私のひきつった顔と変なテンションに、母は「これはだめだ」と思ったそうです。
その後に行われた面接でも頭が真っ白になって言葉がうまく出ず、固まってしまいました。
翌2月2日、第2志望の学校はそこまで緊張せずに受けられました。
きっと前日に緊張を使い果たしたのでしょう。
周りを見る余裕も出てきていたのだと思います。
暖房のあたる席で暑かった事や、教室の先生がある芸人さんに似ているなあと思った事を覚えています。
そしてその日は一度家に帰り、第1志望の学校の結果を見に行った母からの連絡を待ちました。
今でもそうかは分かりませんが、当時は受験の際には正装する事が多く、母から合格の連絡があったらそのブレザー姿のまま母と合流し、発表を見に行くという手筈でした。
私はテストの疲れもそのままに、連絡があったらすぐに出られるように着替えずに玄関脇の洗面所で待っていました。
1時間、2時間。
どんどん時間が過ぎていきました。
何かあって連絡が出来ないのかもしれない、まだ見ていないのかもしれない。
洗面所の鏡をぼんやり眺めながら私は待ちました。
「着替えれば?」という兄の言葉は無視しました。
とうとう母が帰ってくるまで、私はどうしてもブレザーを着替える事が出来ませんでした。
帰ってきた母が、玄関でどういう顔をしていたかは思い出す事が出来ません。
母の顔を、私が見られなかったのかもしれません。
思い出せるのは、それから6年後、大学に合格してあの時と同じ玄関で抱き合って喜んだ母の顔です。
この、中学受験での失敗が私の人生初めての挫折だったように思います。
その後第2志望、第3志望の学校には合格し、私は第2希望だった学校で6年間過ごしました。
自分自身が受験をして、中高一貫の女子校に通った経験から言える事は、「私は受験をして、この学校に入って良かった」という事です。
もともとは第2志望だった学校ですが、とても私には合っていたようで居心地がよく、私はそこで6年間のびのびと勉強する事が出来ました。
学校生活は毎日楽しく、中学高校ともに1日も休むことなく通えました。
第1志望の付属大学よりも偏差値の高い大学に進む事が出来ました。
また、一番大きかったのは一生の友人を得る事が出来たという事です。
その学校に入らなかったら出会えなかった、かえがえのない友人がたくさん出来ました。
もちろん小学校や大学での友人も大事ですが、中高での友人というのは特別のような気がします。
母も私と同じように中高一貫の女子校に通い、当時の友人とは今でも仲良く交流しているのですが、母が私に中学受験を勧めた理由が今はよく分かります。
塾に通わせ、私立中学に通わせてくれた父と母には、とても感謝しています。
受験を終えた君たちも、ひとりひとり色々な経験をして、様々な結果が残ったと思います。
思った通りにいかなかった人もたくさんいると思います。
でも、それぞれに進んだ進路の先には、きっと君たちにとって「良かった」と思える未来が待っていると思います。
受験という大きな試練と戦った君たちには、これから待ち受ける様々な試練にも立ち向かえる力がついたからです。
そして、受験を頑張った君たちには、それを応援してくれたお父さんやお母さん、周りの人たちがついているからです。
これから受験を迎える君たちは、中学受験をなぜするのかまだよく分からない人もいるでしょう。
昔の私と同じように、なんとなく、行けと言われたから塾に通っているという人もいるかもしれません。
私は、中学受験をご両親が応援してくれる環境にあるのなら、中学受験はしてみて損はしないと思います。
私自身が、小学生の段階で考える力を養え、その後の勉強の土台が出来た事、中学受験という大きな経験が出来た事、高校受験がなくのびのび過ごせた事、6年間のカリキュラムで大学受験に備えられた事、そして気の置けない友人がたくさん出来た事などから、中学受験をして良かったと思うからです。
ただ、これは私個人の意見なので、中学受験をした人、していない人、色々な人に聞いてみて、君たち自身で考えてみてください。
エース学院でも、本年度の中学受験はおかげさまでひと段落つきました。
全員が合格を勝ち取る事が出来ました。
受験生の皆さんは本当にお疲れ様でした。
そして来週から、また来年の中学受験に向けて新体制で始動します。
これからも、中学受験を志す君たちのために出来る限りの事をしていきたいと思います。
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