こんにちは。
土曜日のスタッフブログ担当の大場です。
日差しの中に少しずつ春を感じられるようになってきましたね。
エース学院では今週から、2015年度の中学受験コースをスタート致しました。
今年度より、今までは完全に個別指導だった算数と理科に集団授業のコマを導入し、集団・個別それぞれの良さを掛け合わせた更に強力なコースに進化させています。
今週はその第一回目、私は5、6年生の理科の集団授業を担当しましたが、滑り出しは上々かと思います。
さて、という事で今週は算数ではなく理科を取り上げてみたいと思います。
みなさん、お家で家事のお手伝いはしていますか?
お皿洗いやお風呂洗い、お米とぎやお料理の準備など、みなさんにも出来るお手伝いはたくさんありますよね!
実はそういったお手伝いの中にも、勉強のヒントになるものは潜んでいるのです。
例えば、みなさんは洗濯物を上手に干す事ができますか?
多くのお家では洗濯ばさみのたくさんついたピンチハンガーにシャツや靴下などをぶら下げて干すと思います。
その時に、干す物の種類や位置をあまり考えずにどんどん干していくと、干している最中は左に傾き右に傾き、結局全部干し終わった時には左右がつり合わずにどちらかに大きく傾いてしまう、なんて事はないですか?
これではあんまり上手に干せたとは言えませんね。
どうやったら上手に干せるのか、そこに理科の「てこ」のヒントが隠れているのです!
「てこ」というのは、ある点を中心に回転できるようになっている棒のことをいいます。
洗濯物を干すピンチハンガーも、例えば左側だけにシャツを吊るしたら左側に傾きますね。
これは、真ん中を中心にして左回りに回す力がはたらいているからです。
このように、左側に物を吊るせば左回りに回転させる力が、右側に物を吊るせば右回りに回転させる力がはたらきます。
では、どうしたらピンチハンガーが水平になってつり合うかというとこの左回りに回転させる力と右回りに回転させる力がちょうど等しくなった時につり合うのです。
ポイント①
★左回りに回転させる力=右回りに回転させる力の時につり合う★
では、そうやっててこを回転させる力の大きさがどのようにして求められるかというと、
おもりの重さ×支点からおもりまでの距離
で求める事が出来ます。
支点とは、回転の中心となるところです。
ポイント②
★てこを回転させる力はおもりの重さ×支点からおもりまでの距離★
洗濯物の例で言えば、干す洗濯物の重さ×中心からの距離がてこを回転させる力となります。
これは実際に試して理解して欲しいのですが、同じシャツを干すのでも、中心に近いところに干すよりも中心から遠いところに干した時の方がハンガーはより大きく傾きます。
距離が大きくなる分、回転させる力が大きくなるからです。
つまり左右をつり合わせるためには、同じ重さのシャツを左右に干すのであれば、中心から同じ距離のところに干してあげればいいわけですね。
逆に、同じ重さのシャツであっても、中心からの距離が異なると、このように力が大きい方に傾いてしまいます。
てこのポイント①、②は理解できましたか?
ポイント①
★左回りに回転させる力=右回りに回転させる力の時につり合う★
ポイント②
★てこを回転させる力はおもりの重さ×支点からおもりまでの距離
このポイントを踏まえると、洗濯物を上手に干すためには次の二つに注意すればよさそうですね。
・なるべく同じ重さのものを中心から等しい距離に左右順番に干す
(左右をつり合わせるため)
・干す順番は重いものを中心に近い方から
(重いものを中心から遠くに干してしまうと傾きが大きくなってしまい、次の洗濯物を干しにくい、最終的に左右のバランスをとりづらいため)
是非お家で自分でやってみて下さい!
お家の人も助かるし、いい勉強になりますよ!
また、上手に干すだけではなく、いろいろな場合を試してみてもいいと思います。
わざと大きく傾けるためにはどうやって干せばいいかな?
重さの違う洗濯物をつり合わせるためにはどれくらいの距離に吊るせばいいかな?
色んな実験ができそうですよね!
こういった勉強のヒントは、身近なところにたくさん転がっています。
机の前でテキストを勉強するだけじゃなく、日常生活の中で色んな「不思議」を見つけてみましょう!
来週は、この「てこの原理」を利用して実際に問題にチャレンジしてみたいと思います。
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